こんにゃく作り体験をしよう

こんにゃく作り体験をしよう

お子さんに食事の大切さを知ってもらうために、「ピザ焼体験をしよう」(令和3年7月掲載号)では、石窯を使った本格的ピザ作りをご紹介いたしました。普段と異なる環境で食事を作る体験は、日々の食事の大切さや、食べ物に対して新しい気づきや発見、そして、お子さんの好奇心に良い刺激になります。
今回は、常陸太田市の水府地区で収穫されたこんにゃく芋を使った、こんにゃく作り体験をご紹介いたします。

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■こんにゃく作り体験詳細情報

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こんにゃく作り体験ができるのは、温浴施設「竜っちゃん乃湯」です。令和3年4月掲載「山場・水辺・近場で楽しむ 外遊び」でご紹介したキャンプ施設「水府竜の里公園」の受付窓口です。
体験内容は全4工程で、①こんにゃく芋をミキサーにかける、②ミキサーにかけたこんにゃく芋を茹でる、③茹でたこんにゃく芋を固める、④固まったこんにゃく芋を切り分け、さらに茹でる。となります。
指導担当者が丁寧に説明してくれるので、お子さんにもこんにゃく作りが体験できます。

■こんにゃく作り体験での注意点

こんにゃく芋は必ず手袋をして扱います。衛生面への配慮もありますが、山芋や里芋と同様に、手が痒くなる人が多いからだそうです。
こんにゃく作りで特に用心しなければならないことは「不純物を混ぜないこと」です。と指導担当の会沢衣子さんは教えてくださいました。特に油分がこんにゃくに混ざると固まらなくなるので、こんにゃく作りには、専用の道具を一式用意する必要があるそうです。

■こんにゃく作り体験内容

①こんにゃく芋をミキサーにかける

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こんにゃく芋は皮を剥いて、500gに分けて冷凍保存してあります。新鮮なうちに冷凍することにより、鮮度が保たれます。

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冷凍されたこんにゃく芋を容器に入れて水を注ぎ、芋が一つ一つに分れるまで解凍します。

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こんにゃく芋とお湯を合わせ、ミキサーにかけます。

②ミキサーにかけたこんにゃく芋を茹でる

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あらかじめお湯を沸かしたボウル(鍋)へ、ミキサーにかけたこんにゃく芋を注ぎ入れます。

※「竜っちゃん乃湯」で行うこんにゃく作り体験は、こんにゃく芋を別の鍋に移し変えずに、最後まで一つの鍋で完了するので、火傷などのリスクも少なくなります。

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お子さんと協力をして、ボウルのこんにゃく芋が焦げ付かないように混ぜてください。ゆで時間は20分ほどです。火傷には十分に注意して行いましょう。
茹でているこんにゃく芋に水を加え、完成後のこんにゃくの硬さを調整します。体験する方の好みに応じて、会沢さんが追加する水の分量を指示してくれます。硬めが好きな方は、水の量を少なめに、軟らかめが好きな方は、水の量を多めにすると、ぷるぷるのゼリーのような食感になります。
こんにゃく芋の茹ではじめは、茶色で泡が浮いていますが、十分に火が通ると色が白っぽくなります。ぐつぐつと煮えるこんにゃくの色の変化をお子さんと一緒に観察しましょう。こんにゃくにとろみがつき、白くなったら茹であがりのサインです。

③茹でたこんにゃく芋を固める

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炭酸ナトリウム(重曹)をお湯で溶いて、ボウルに注ぎ入れます。ここからは、保護者が手早く混ぜ合わせてください。混ぜている時間は、およそ1〜2分です。お子さんは、こんにゃくの色が徐々濃くなり、とろとろになる様子を観察してください。

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20〜30分間ボウルを冷まし、こんにゃく芋が固まるのを待ちます。

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ボウルの熱が冷めたら、こんにゃくの表面に手を置き、固まり具合の確認をします。手のひらにこんにゃくが付かなければ、十分に固まっています。お子さんと一緒に固まったこんにゃくの感触を確かめましょう。

茹であがったこんにゃく芋が冷えるのを待っている間、「昔は、こんにゃくと言えばシミコンでしたね。」と会沢さんからお話がありました。「シミコン」とは「凍みこんにゃく(しみこんにゃく)」のことで、冬の寒暖差を利用して作る乾燥こんにゃくです。藁を敷き詰めた田んぼにこんにゃくを並べ、凍結と解凍を繰り返して作ります。現在では、常陸太田市の認証特産品になっています。昭和初期の天下野町の田んぼでは沢山の「凍みこんにゃく」が作られていたそうです。

④固まったこんにゃく芋を切り分け、さらに茹でる

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ボウルに水を加え、固まったこんにゃくをしゃもじで丁寧に剥がし、火が通りやすい大きさに切り分けて、再び20分ほど茹でます。

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こんにゃくに火が通りはじめると、徐々にアク出てきます。こんにゃくが固くなってくるので、包丁を使いさらに、小さく切り分けます。こんにゃくの切り口にポツポツと小さな気泡の穴ができると、茹であがりです。

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「このポツポツに醤油が浸みるからおいしいんです。」と会沢さんはおっしゃっていました。

※茹で上がったばかりのこんにゃくは、アクが強くて食べられませんので、体験後に食べていただくこんにゃくと、お持ち帰り用のこんにゃくは、事前に用意した物になります。自分たちで作ったこんにゃくを持ち帰りたい場合には、指導担当の会沢さんにご相談ください。状況によっては対応可能ですが、一晩水につけて、あく抜きをしてからお召し上がりください。

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「竜っちゃん乃湯」代表の細谷悦子さんに、おすすめのこんにゃくの食べ方をお尋ねしたところ、「やっぱり、薄く切って、ショウガ醤油。あとは、柚味噌を付けてもおいしいです。」とのことでした。
こんにゃく作り体験で使用する常陸太田市水府地区のこんにゃく芋は、くせが少ないので、黒蜜ときなこで「わらび餅風」にすれば、ひと味違った楽しみ方もできます。お子さんと一緒にこんにゃくのアレンジメニューを考え、ご家庭の好みの味付けでご賞味ください。

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「竜っちゃん乃湯」の「体験料理教室」では、こんにゃく作り体験のほか、蕎麦打ち体験もできます。詳しくは、お問い合わせください。

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左)こんにゃく作り指導担当:会沢衣子さん 右)「竜っちゃん乃湯」代表:細谷悦子さん


申し込み方法

電話にて受付 電話番号 0294-87-0543
※事前予約制(希望日の7日前までにお申し込みください)
体験時間・定休日は下記をご参照ください。

内容

①こんにゃく芋をミキサーにかける
②ミキサーにかけたこんにゃく芋を茹でる
③茹でたこんにゃく芋を固める
④固まったこんにゃく芋を切り分け、さらに茹でる

場所

「竜っちゃん乃湯」
〒313-0351 常陸太田市天下野町1629

体験
時期・時間

体験時期:11月中旬〜1月下旬(例年)
体験時間:11:00~14:00
※時期・時間は変更となる可能性がございます。お問い合わせください。

定休日

水曜日(水曜祝日の場合は翌日)

対象者

どなたでも

料金

1名1,100円(税込)

定員

4名様から申し込み可能

準備物

エプロン、三角巾、マスク、ビニール手袋

HP

https://ohtsuribashi.ryujinkyo.jp/fun/tacchannoyu.html

こんにゃく作り体験を通じて、ご家庭で作る料理では気がつかない食事の大切さや、芋からこんにゃくが作られることに、新鮮な驚きを感じるのではないでしょうか。
また、こんにゃくは、包丁で切り分けるだけでなく、手でも簡単にちぎれます。お子さんと一緒にこんにゃくをちぎり、ぷるぷるの感触を味わいながら盛り付けるのも楽しいですね。

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