笑顔がつなぐ地域の子育て

笑顔がつなぐ地域の子育て

近年、少子化や核家族化、インターネットやスマートフォンの普及によるコミュニケーション手段の多様化などに伴い、地域での子育てのあり方が変わってきています。令和3年7月掲載号でご紹介した、「親子自然探索サークル」の委員長、川松先生も今後の子育てにおける地域の役割について、お話されていました。
今回は、子育てと地域とのつながりを、片根真知子さんに伺いました。片根さんは、中学2年の長女をはじめ、長男(小学5年)、次男(小学2年)、三男(4歳)、四男(0歳)、5人のお子さんの母親です。また、同時にダンスの指導者で、イベントの企画及び運営など、ダンスの普及活動も行う、株式会社Dance & Family Fun Space H.A.G のCEOでもあります。
同社が企画した、ダンスイベント「TEENS Summer Project 〜踊れ心! 叫べ青春〜」は、令和3年8月1日に常陸太田市山吹運動公園にて行われ、市内外の女子中高生が披露したダンスパフォーマンスは、新聞にも取り上げられました。市内の「ゆめいろ保育園」では、手持ち和太鼓を使ったダンスの指導も担当し、ダンスを通じて地域の子どもたちの育成活動にも注力されています。
真知子さんと力を合わせて育児と家事をしている夫の志雄さんには、「■夫、志雄さんから見た、真知子さんと子どもたち」の項にて、夫の視点での真知子さんの人柄と子育て、そして、子ども会を通じての地域との関わりなどを伺いました。

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・片根さんご一家

■大切にしていること、心がけていること

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・自転車でお出かけ 5人の姉弟

とにかく、自分が好きなこと、大切なことには、手間をかけるようにしています。
子育てもその1つです。例えば、食料品などの買い物に行くにしても、子どもたち全員で、しかも、自転車で出かけたりします。買い物なら、自分1人が自動車で出かけるのが最も効率的ですが、あえて、労力と時間をかけます。その理由は、手間をかけることで、気づける場合があるからです。例えば、大人の視点だけでは、見落としてしまうことも子どもたちと一緒に行動することによって、子供の視点を知ることができ、子育てやダンスを習いに来る子どもたちを指導するうえで参考になります。
また、料理に関してですが、作りたいものがあったら、夫や母、それに近所の方に教えてもらいます。インターネットなどで調べません。作った料理は、教えてもらった人に届けたり、料理の感想を報告したりします。そうすることで、料理を通したコミュニケーションで家族や地域の方々との繋がりがより深くなります。
このように、子どもたちとの時間をはじめ、好きなことには労を惜しまずに、懸命に取り組みます。ただ、労を惜しまない習慣は、時間もかかります。そこで、夫や、友人知人、また子どもたちに手伝ってもらいながら、手間をかける時間を作るようにしています。

■家事の分担はありません

家事については、夫婦間で決められた役割分担はありません。お互いに相手の状況を察して、できる方ができる家事をしています。炊事、洗濯、掃除、受け持つ家事の得意、不得意は関係なく、全般をお互いがこなします。
「今日は夫が疲れているから、自分が掃除をしよう。」や「明日は早起きをして朝食を作ろう」など。
お互いの時間をいかに有効に使うかを考えて、家族みんなの気分が良くなるように気を配る。言葉にしなくてもお互いが相手の状態を思いやる気持ちが大切ではないでしょうか。
最近、小学5年生の長男がお風呂掃除と、家族全員のベットメイキングをしてくれるようになりました。
また、長女は、末の弟2人と遊びながら、身の回りの世話をしたり、子育てに手を貸してくれています。 多分、長男と長女が率先して家事の手伝いをするようになったのは、指摘やお願いをされなくても、お互いを気遣い行動する私たちの家事を見てきていたからだと思います。

■夫、志雄さんから見た、真知子さんと子どもたち

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・笑顔のご夫婦

妻は、ポジティブ思考で、いつも笑顔です。笑いが絶えません。人情味があり、困っている方などをそのままにはできない性格ですね。思い悩むよりも、とにかく行動をしてみるタイプです。
子育てにおいては、娘、息子たちの個性や特徴を上手く活かしたり、良い方向へ導くことが旨いですね。
例えば、長男は「箱根駅伝」に興味があり、青山学院大学のファンです。妻は、それを知って、長男と一緒に青学の駅伝関連グッズを集めたりしています。また、妻の後押しがきっかけになり、陸上の習い事にも通うようになりました。そして、長女も長男に影響され、一緒に陸上競技(砲丸投げ)を習っています。
また、夫婦で、地域子ども会のレクリエーション係を担当し、キャンプやハロウィンのイベントを企画したりしています。特にハロウィンでは地域の子どもからご年配の方々までを巻き込んで、楽しいイベントになりました。
家の中でも外でも思い立ったら行動する。そして、地域の周りの方々を巻き込みながら、結果みんながハッピーになれる。
妻の笑顔と前向きな姿勢は、子育てに仕事、そして地域との関わりを深めているのではないでしょうか。地域の方々に感謝し、感謝される。笑顔を絶やさないから、力になりたくなる。そして、また感謝と笑顔が生まれる。だから、妻は、笑顔でいれば何とかなると胸を張って言えるのだと思います。

■長女・長男・次男、子育ての気づき

これまでの子育てを振り返ると、長女、長男、次男の3人の乳幼児期は、自分たちの親に子どもを預けて、仕事を優先することが度々ありました。
ある日、現在4歳の三男のスイミングに付き添っていたときのことです。三男が自分のことを見てもらおうと一生懸命にアピールする姿を見ました。そのときに、上の3人の子どもたちも、自分が頑張っていることを見てほしかったのではないか?と改めて感じました。
そこで、この気づきから、子どもたちのために心がけていることは、コミュニケーションを大切にすることです。以前は、忙しさを理由に「ちょっと待って」「後にして」などと、仕事を優先することもありましたが、今では心に余裕を持ち、子どもたちとより真摯に向き合うようになりました。

■笑顔になるため

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・仲良し姉弟

子どもたちが、感情を隠したり、ごまかしたりしないで、そのまま表現できる環境になるよう、話をよく聞き、子どもたちの意見を受け止められるようにしています。また、家族で、心のままにジェスチャーや言葉で感情を発散させたり表現をしたりします。例えば、おいしいものを食べて「おいしい!」と素直な気持ちを表現する。何の表現もせずに食べているだけでは、心と体に響かないし、実感も少ないと思います。
喜びや悲しみを思いっきり発散することで「心と身体を一致させる」。何かが腑に落ちてスッキリする感覚に似ています。
感情表現をすることで、自然に上を向いて笑顔になれるのではないでしょうか。もちろん、喜怒哀楽がありますし、自分自身も落ち込んで思いっきり泣いたりもしますが、生活の基本は前向きさと笑顔です。ダンスの生徒たちにも、表現の基本は「笑顔」と指導していますし、子どもたちにも自然な感情表現と笑顔を大切にしてもらいたいです。

■今後の展望、我が子たちの成長

会社の事業の目標の1つとしては、例えば、地域の親子が気軽に立ち寄れる情報共有の場を作りたいですね。地域の子育て支援の基盤となり、子どもたちやその家族が自由に交流できる施設をイメージしています。現在使用されていない施設の跡地を利用することで、その地域の活性化にもつながると思います。また、子どもたちだけではなく、ダンスのインストラクターをはじめ、人材育成にも力を注ぎたいです。

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・ダンス・ダンス・ダンス

 

自分の子どもたちの将来については、月並みですが、自由に好きなことをやってほしいと思います。そこで、習い事をはじめ、好きなことを見つけるための選択肢をなるべく多く作るようにしています。できるだけ多くの機会をつくることで、子どもたちが興味を持つきっかけになる。これからも親として、子どもたちの「好き」なことを全力で応援します。

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・家族写真 写真館にて

 

 


 

時代と共に変化する子育てのあり方。片根真知子さんは、夫の志雄さんと力を合わせ、地域の子どもたちやご近所さんとの繋がりを大切にしながら、5人のお子さんを育てています。また、持ち前の行動力と「笑顔」で、地域の子育て支援活動に取り組まれています。
こうした片根さん夫婦の取り組みは、令和3年8月掲載号「じょうずに活用!常陸太田市(住居と出会い編)」の文末でご紹介した、「常陸太田市子育て基本条例」の基本理念とも通じます。また、株式会社Dance & Family space H.A.G の将来の事業の展望の1つにもありましたが、子どもたちとそのご家族が自由に集える施設の構想が実現すれば、地域での子育ての明るい兆しになると共に、常陸太田市がより一層「子育て上手」な街になるのではないでしょうか。

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