妊娠おめでとう ~妊娠が分かったら~
初めて妊娠したお母さんやお父さんは「何を準備したらいい?」「どのような手続きをするの?」とわからないことが多いですよね。
常陸太田市は、妊婦さんが安心して出産ができるサポートが充実しています。
今回は、妊娠が分かったら市役所で最初に行う手続き、母子健康手帳(母子手帳)の交付から、妊娠後に医療機関で受けられる健診やマル福などの費用助成制度を中心にご紹介します。
~目次~
- 【1】母子健康手帳の交付
①母子手帳(母子健康手帳)とは
②記録される内容と役割
③交付手続き
④交付・配付物 - 【2】妊産婦・乳児一般健康診査、新生児聴覚検査受診票の発行
①妊婦一般健康診査
②産婦健康診査(産後2週間、産後1か月)
③新生児聴覚検査
④乳児健康診査(生後1か月、生後3~6か月、生後9~11か月) - 【3】医療福祉費支給制度(マル福)
①茨城県のマル福制度
②常陸太田市のマル福単独事業
③マル福受給者証申請について
【1】母子健康手帳の交付


(質問者)
先日、産婦人科に伺ったとき、妊娠していることが分かりました。

おめでとうございます!!

(質問者)
ありがとうございます。
病院から市役所に行って、母子手帳をもらってくださいと言われたのですが、
どうすればいいのですか?

まずは「常陸太田市子育て世代包括支援センター ここキララ」にお越しください。
母子手帳を交付いたします。
また、妊娠の経過に応じたケアから出産、育児の手続きや相談などができますよ。

①母子手帳(母子健康手帳)とは
母子手帳の正式名称は「母子健康手帳」です。妊娠中から出産前後の経過や乳幼児の健康状態、予防接種状況などの記録をこの1冊で管理できます。例えば、お母さんや赤ちゃんが病気になった時、早期発見・早期治療にも役立ちます。医師は母子手帳からすぐにお母さんや赤ちゃんの情報を把握し、適切な処置ができます。 母子共に、スムーズな医療支援が受けられる、それが、母子健康手帳を交付する目的です。
②記録される内容と役割
母子健康手帳には以下の内容を医療機関が記入し、保護者も記録できる項目があります。
妊娠中から出産前後の母子の様子
病院で実施する妊婦健診の結果が記入されます。必ず定期的に受診し、お腹の赤ちゃんの成長や妊婦さん自身の健康状態を診てもらいましょう。
また、妊娠月ごとに体調や赤ちゃんを迎える気持ちを記入できる欄があるので、気づいたことを記録しましょう。今回の出産後はもちろん、今後の出産のときにも役立つ情報になります。
出産後のお子さんの記録
月齢・年齢ごとのお子さんの記録です。
乳幼児健診の欄には、病院や保健センターでの健診結果が記入されます。病気の早期発見につながるチェック項目、歩き始め・お話始めの年齢など、お子さんの成長・発達を保護者が記入できる欄があります。また、お子さんの健診結果を「身長体重発育曲線」グラフに記入することで、成長過程が一目で分かります。
予防接種や今までかかった病気を記録するページもあります。いつ、何のワクチンを受けたのか、どんな病気にかかったのかを確認することができ、感染予防や、海外に渡航するときなどに確認できる重要な情報です。
更に、母子健康手帳には「コンパクトな育児書」としての役割もあります。母子の健康を守り、健やかな育児を応援するため、赤ちゃんの食事や怪我の応急処置、子育てに関する電話相談窓口などの情報が記載されています。インターネットなどで調べる前に、母子健康手帳で基礎知識を身につけましょう。
③交付手続き

1.妊娠届出書の提出・妊婦問診票の記入
○必要なもの
・マイナンバーカードや運転免許証等
(写真付きで本人確認できるもの)
・産婦人科が発行した妊娠届出書
ここキララにお越しいただき、妊娠届出書の提出・妊婦問診票の記入をお願いします。
(記入していただく主な内容)
- ご自身の健康に関すること
(妊娠・出産経験の有無、これまでの妊娠や出産の様子、治療中の病気についてなど) - 家族構成や育児支援者の有無など子育てサポートに関すること
- 妊婦さんのメンタルに関すること
(妊娠が分かった時の気持ち、不安な気持ちなど)
2.妊婦問診票の聞き取りと支援プラン(すくすくサポートプラン)の作成
記入していただいた妊婦問診票をもとに、20分程度、保健師が面談を行い、妊婦さんの体調や産後の支援など詳しくお話を伺います。また、妊娠33週頃には、すべての妊婦さんを対象に保健師が電話相談を行うことなど、今後の支援プランをお伝えいたします。
3.妊産婦医療福祉(マル福)制度についての説明
保険年金課の担当職員から制度の説明と手続き等について説明があります。
④交付・配付物

常陸太田市では母子健康手帳を2種類のデザインから選ぶことが出来ます。
母子健康手帳を受け取った方からは「2種類のデザインから選べていいですね」や「かわいい!」などの声が聞かれます。母子健康手帳の交付については以下の通りです。
母子健康手帳の交付 |
|
---|---|
申請時期 |
妊娠と診断されたらなるべく早く |
申請窓口 |
子育て世代包括支援センター ここキララ (市役所分庁舎 1階) |
必要なもの |
○マイナンバーカードや運転免許証等(写真付きで本人確認できるもの) |
交付日 |
即日交付 |
同時に交付及び配布 |
○妊産婦・乳児一般健康診査受診票、新生児聴覚検査受診票 |
その他 |
○代理受取 |

父子健康手帳

父子健康手帳は、赤ちゃんの成長と妊婦さんの体の変化、出産時の夫のサポートなどが書かれています。父子健康手帳を活用することで父親としての自覚を深め、これから始まる育児の準備をすすめていきましょう。
父子健康手帳は、奥様の母子健康手帳と一緒に交付されます。父子健康手帳を受け取った方からは「面白いですね」、「使ってみます」などの前向きな意見が寄せられています。

左)ここキララ 保健師 富田晶子さん 右)保健師 笠原絵理子さん
常陸太田市子育て世代包括支援センター ここキララ
「母子健康手帳・父子健康手帳」(内線:164)
住所 〒313-8611 常陸太田市金井町3690 常陸太田市役所 分庁舎1階
電話 0294-72-1100(直通)・0294-72-3111
【2】妊産婦・乳児一般健康診査受診票、新生児聴覚検査受診票の発行


(質問者)
ありがとうございます。母子健康手帳について良くわかりました。
あの、ご近所さんから常陸太田市には妊婦や乳児の健康診断に
助成があるって聞いたんですけど…。

はい、あります!
妊娠、これから迎える出産・産後、そして、生まれてきた赤ちゃんに必要な健診を医療機関で受けていただくための受診票を発行しています。
「妊産婦・乳児一般健康診査受診票、新生児聴覚検査受診票」が、母子健康手帳と一緒に交付されます。妊娠中の「妊婦一般健康診査」、産後に行う「産婦健康診査」、そして、生まれてくる赤ちゃんの「新生児聴覚検査」と「乳児健康診査」の受診票です。
①妊婦一般健康診査

妊婦健診は、妊婦さんの健康管理と赤ちゃんの順調な成長を守るために受けていただく大切な健診です。受診する妊娠週数によって、検査内容が設定されていて、それに合わせて助成額も設定されています。茨城県内では、出産までに想定されている14回分の助成が整っていますが、常陸太田市では、回数制限を撤廃し、必要な方は15回目以降でも受診票を発行しています。
②産婦健康診査(産後2週間、産後1か月)
産後2週間健診、1か月健診は、産後のママの体や心の状態を確認するために必要な健診です。助成額はそれぞれ上限5,000円です。
③新生児聴覚検査
令和2年度から始まった、常陸太田市の独自助成事業です。
聴覚障害の発見が遅れると、言葉の発達に影響が出る可能性があるため、出生児の耳の聞こえを自動的に判定する検査を医療機関で行っています。検査費用は医療機関によって異なり、助成額は2,000円~3,000円となります。検査は、生後3日以内に実施しますので、出産のために入院する際は、受診票を忘れずにお持ちください。
④乳児健康診査

生後1か月、生後3~6か月、生後9~11カ月のときに、県内の小児科をはじめとする医療機関で健診が受けられます。助成額は、上限5,605円です。
なお、県外への里帰り出産などで、それぞれの受診票が使用できない場合は、一度自費でお支払いただき、後日、健康づくり推進課へ償還払いの手続きをしていただくことで、助成を受けることができます。助成に必要なものは下記のとおりです。
【①〜④における助成の申請に必要なもの】
- 母子健康手帳
- 健診や新生児聴覚検査の費用が分かる医療機関発行の領収書および明細書
- 印鑑(シャチハタ、スタンプ印は不可)
- ご本人(新生児聴覚検査については保護者)名義の口座番号が分かるもの
※申請から指定口座への振り込みまで、約1か月程度かかります。
○妊婦のインフルエンザ予防接種助成
妊娠中で母子健康手帳の交付を受けている方を対象にインフルエンザ予防接種1回の費用を全額助成いたします。実施期間は10月1日から2月28日。接種に関しては、必ずかかりつけの産科医に相談してください。
また、1~18歳のインフルエンザ予防接種では、1回の助成額が令和3年度より1,100円から2,000円になりました。実施期間は、妊婦のインフルエンザ予防接種と同じです。どうぞ、ご利用ください。
健康づくり推進課
「妊産婦・乳児一般健康診査受診票、新生児聴覚検査受診票」
住所 〒313-0041 常陸太田市稲木町33番地 総合保健センター(総合福祉会館内)
電話 0294-73-1212
【3】医療福祉費支給制度(マル福)

(質問者)
常陸太田市独自の助成があるのは本当にありがたいです。
他にも助成があったら教えてほしいです!

医療福祉費支給制度というものがあります。
マル福と呼ばれるこの制度は、受給者証を提示することで、健康保険適用にかかる医療費の個人負担分を助成する茨城県の制度です。
妊産婦と0歳から18歳までのお子さん等を対象に常陸太田市独自のマル福があります。
①茨城県のマル福制度
対象者は、妊産婦、18歳までの方、18歳までの児童がいるひとり親の方、重度障害のある方です。
外来受診の自己負担金は、医療機関ごとに1日600円が上限で、月2回まで。3回目からは自己負担はありません。
入院時の自己負担金は1日300円で月3,000円が上限です。
調剤薬局では自己負担はありません。重度障害の方は自己負担はありません。
対象となる方 |
自己負担 |
||
---|---|---|---|
マル福 |
妊産婦 |
母子健康手帳を交付された妊産婦 |
【医療機関ごと】 入院1日300円 【調剤薬局】 |
小児 |
外来…0歳から小学校6年生まで |
||
母子家庭 |
18歳未満の児童と母等 |
||
父子家庭 |
18歳未満の児童と父等 |
||
重度障害者等 |
・身体障害者手帳1級、2級、3級の内部障害 |
自己負担なし |
※茨城県内の医療機関が対象です。
※県外の医療機関を受診した場合はマル福受給者証を提示しても助成は受けられません。
個人負担分をお支払いただき、後日市役所に申請することでマル福対象分の助成が受けられます。
※健康保険適用の補装具(コルセット等)や小児の弱視治療用眼鏡も助成対象になります。
※予防接種代、薬の容器代、文書料などの保険適用外分、入院時の部屋代・食事代などは助成対象外です。
②常陸太田市のマル福単独事業

茨城県のマル福制度には所得制限がありますが、常陸太田市では県の所得制限で非該当となった妊産婦と小児に、常陸太田市独自のマル福で助成をしています。
さらに、県制度で対象とならない妊産婦の産科・婦人科以外の受診分及び中学生・高校生の外来受診についても助成対象です。
対象となる方 |
自己負担 |
||
---|---|---|---|
マル福 |
妊産婦 |
母子健康手帳を交付された妊産婦 |
【医療機関ごと】 入院1日300円 【調剤薬局】 |
小児 | 外来・入院とも、0歳から18歳(高校生相当)まで |
③マル福受給者証申請について
マル福受給者証は申請後、即日交付されます。必要なものは以下のとおりです。
- 健康保険証、認印:全員
- 母子健康手帳:妊産婦
- 戸籍謄本など:本籍が常陸太田市以外の母子家庭・父子家庭の方
- 所得のわかるもの(課税証明書など):必要年度の所得が常陸太田市でわからない方のみ。妊産婦は婚姻前でもパートナーの所得のわかるものが必要です。
(必要年度は対象者によって違いますのでお問い合わせください)
※上記の他、市外から転入された方は次の書類を提出してください。
○転入前市町村で発行された交付状況証明書:茨城県内から転入の方
○所得のわかるもの(課税証明書など):茨城県外から転入の方
(必要年度は対象者によって違いますのでお問い合わせください)
保険年金課
「マル福」
住所 〒313-8611 常陸太田市金井町3690 本庁舎1階
電話 0294-72-3111(内線:117・118)

母子健康手帳の交付をはじめ、妊娠中から産後の健診、そして、新生児の健診など、子育てにかかる常陸太田市の施策を紹介いたしました。
今後も、市で実施している妊婦さん向けの教室や乳児相談など、「子育て上手 常陸太田」の様々な施策をご紹介していきますので、ぜひ今後の育児にお役立てください。
※この記事は、令和3年度に実施している制度等をまとめたものになります。内容が変更されている場合がございますので、最新の状況については各お問い合わせ窓口にご確認ください。