夏休み特集「花火で遊んで火を学ぼう!」

夏休み特集「花火で遊んで火を学ぼう!」

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夏の風物詩、花火。打ち上げ花火は夜空に咲く大輪の花と称されますが、プライベートで行う家庭向け花火も楽しいものです。お盆の先祖供養の際、家族や親戚同士で花火をすることが恒例になっているご家庭も多いのではないでしょうか。
家庭用花火について、山新常陸太田店にご協力いただき、最近の傾向や花火を楽しむための注意点、そして、あると便利な道具などを教えていただきました。

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左)山新常陸太田店店長:佐藤 寛之さん 右)花火売り場担当:塩幡佑季さん

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最近はお子さんが「火」に接する機会も減ってしまい、扱い方が分からない子どもたちが増えています。
「火」を使って気軽に楽しめる花火を通じ、火の大切さや役割を知ってもらう「火育」についても紹介いたします。

■家庭用セット花火

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家庭用花火は、ホームセンターを始め、スーパーや百円均一店ショップ等に取り扱いがあります。今回は、山新常陸太田店の店長の佐藤寛之さんと担当の塩幡佑季さんにお話を伺いました。
人気の高い花火を尋ねてみると、「500円から1500円ぐらいのセット花火が、良く売れています」と花火担当の塩幡さん。

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価格も手頃で、1本が30~60秒と長い時間遊べる手持ち花火のセットや、花火に付属するアタッチメント(部品)をスマホのレンズに取り付けることで、飛び散った火花が星型に輝き、幻想的で「映える」写真が撮影できる花火セットも紹介していただきました。

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セット内の手持ち花火の種類は、「ススキ花火」と「スパーク花火」の2つに大別できます。「ススキ花火」は地面に落ちる火花がススキの穂に似ていることが名前の由来で、花火の途中に色が変化するのも魅力です。

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ススキ花火

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ススキ花火の色の変化

四方八方に飛び散る繊細な火花が蜘蛛の巣のように広がる「スパーク花火」は、ススキ花火と比べ煙が少なく、火の勢いも穏やかなので、小さなお子さんでも扱いやすい花火です。

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スパーク花火

この2種類の花火を基本に、色が変化するものや1分間ほど楽しめるもの、軽快な音が鳴ったり、フルーツの香りがついている花火など、手持ち花火には様々なバリエーションがあります。
また、手持ち花火といえば、真っ先に線香花火をイメージする方もいるでしょう。
松葉のような火花が飛び散り、「ぱちぱち」と小さな音を立てる繊細な花火です。

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セットの中に入っている「噴出花火」についても伺いました。
噴出花火は、火花が高く広く飛び散る華やかな花火です。地面に設置し、花火から離れて火花の色や形の変化を楽しみます。説明書きにもありますが、安全に鑑賞できる距離は花火から5mです。特に、小さなお子さんと一緒に噴出花火をする時は、手をつなぐなどして、気を配ってください。塩幡さんからも「うちの子も、キラキラしているものに興味があって、花火に近づいていきそうなので気をつけています」とおっしゃっていました。

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噴出花火

好みにもよりますが、噴出花火はワクワクする高揚感があるいっぽうで、線香花火はしっとりとした静寂感があります。締めくくりにどちらかを選ぶ方も多いのではないでしょうか。

■花火メーカーの配慮とお役立ち商品

最近の花火は、パッケージ包装にひと工夫があります。「昔は、花火が台紙にセロハンテープでつけられているものが多かったのですが、最近は、テープを使わずに、袋を開けて、すぐに遊べるようなっているものもあります」と、店長の佐藤さん。花火メーカー各社の取り組みに感心していました。

※現在もセロハンテープを使用している花火セットもあります。

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花火をする時にあると便利な道具は、風に強く、燃焼時間が約2時間のロウソク、虫除けスプレーや蚊取り線香。そして、花火の片付けが簡単にできる商品で、これは、今年から取り扱っているそうで、水の入ったバケツの代わりになり、花火を固めてそのまま処分できます。

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■花火の注意点

教えていただいた花火の主な注意事項は以下のようになります。

注意
  • 人に花火を向けない
  • 安全な距離を守る
  • 手持ち花火は、必ずロウソクで火をつける
  • 噴出花火の導火線には、着火口が細長いガスマッチや点火用線香で火をつける
  • 火がつきやすいものの近くでは行わない
  • 後片付けと火の用心

また、どんなに用心をしていても、やけどなどの怪我をする可能性があります。
もし、やけどをした場合は、まず患部を流水で冷やしましょう。衣類が皮膚についている場合は、無理に脱がさず、そのまま流水で冷やすことが重要です。
火傷や怪我の状況次第では、24時間365日対応している「おとな・子ども救急電話相談」に連絡してください。

ほかにも、山新常陸太田店では、花火の本数が多いセットやバリエーション豊かな噴出花火セットなどの取り扱いがあります。お子さんと一緒に来店してお選びください。

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■火について知ってもらう「火育」

花火のキラキラと輝く火花は、子ども大人もワクワクします。ただし、それはあくまでも、基本のルールを守っているからこその楽しさです。花火に限らず、お子さんが「火」を扱うことは危険を伴います。とはいえ、火傷や火災など、「火」の恐ろしさだけを教えることは健全ではありません。この機会に火について学ぶ「火育」について考えてみてください。「火育」とは、お子さんが「火」について学び、その役割、「火の持つ力」や「火の魅力」を知ってもらうことです。
「火は危険だ」と、遠ざけることなく火に接する機会をつくり、子どもたちに正しい火の扱い方を身につけるように働きかけていくことも大切です。
また、花火そのものをキャンプ場で行い、火を使ったBBQなどの調理をお子さんと一緒に体験してみるのもおすすめです。papamamaじょうず5月号で紹介したキャンプ場「竜神ふるさと村」「水府竜の里公園」でも、花火をすることができます。詳しくは、各施設へお問い合わせください。
※火育に関する参考サイト:「東京ガスの火育」

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火花の光、形、音、そして、鮮やかな色彩を織りなす花火。お子さんに「火」の役割と扱い方を教えつつ、一緒に花火を楽しみましょう。

[取材協力]
山新常陸太田店
〒313-0061 常陸太田市中城町西鯉沼3000-1
TEL 0294-72-8000
HP:https://www.yamashin-grp.co.jp/shop_chirashi/detail/hitachiota/
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